2025-01-01から1年間の記事一覧
PCフリーゲーム『ラダイト』の登場人物には、会話文にクセのあるキャラクターが何人か存在します。 ゲーム内では手がかりが少なく、その場で読みづらかったものもあるかと思いますので、以下に読み方のヒントと台詞を記載します。 クリア後のモヤモヤ解消と…
ゲーム『ラダイト -Luddite』は元々、書きかけでお蔵入りとなっていた小説をRPGへ再構築したものですが、このたび原案に当たる小説を公開いたしました。 下記URLより無料でDLが出来ます。 pdf形式、約45頁、縦書きです。 ゲームとの対応関係としては、序章の…
シナリオ担当の「いぬ」です。 不定期で次回作のフリーゲームの構想や進捗を掲載します。 <注意点・補足> ・過去の記事は「カテゴリー」欄の「ツギハギシスターと迷彩の魔導士」をご参照ください。 ・ネタバレが苦手な方は閲覧をお控えください。 ・開発中…
シナリオ担当の「いぬ」です。 不定期で次回作のフリーゲームの構想や進捗を掲載します。 <注意点・補足> ・過去の記事は「カテゴリー」欄の「ツギハギシスターと迷彩の魔導士」をご参照ください。 ・ネタバレが苦手な方は閲覧をお控えください。 ・開発中…
シナリオ担当の「いぬ」です。 不定期で次回作のフリーゲームの構想や進捗を掲載します。 <注意点・補足> ・過去の記事は「カテゴリー」欄の「ツギハギシスターと迷彩の魔導士」をご参照ください。 ・ネタバレが苦手な方は閲覧をお控えください。 ・開発中…
シナリオ担当の「いぬ」です。 前回に引き続き、不定期で次回作のフリーゲームの構想や進捗を掲載します。 <注意点> ネタバレが苦手な方は閲覧をお控えください。 また、掲載内容は暫定のものであり、随時変更の可能性がございます。 今回のトピックは、 ◼…
シナリオ担当の「いぬ」です。 『ラダイト -Luddite』の公開から約2ヶ月が経過しました。 遊んでくださった方、ありがとうございます。 更新が落ち着いてきたので、次回作を少しずつ作り始めています。 こちらの記事は、暫定の構想を手短にご紹介するもので…
下記URLより無料でDLが出来ます。 全80頁の大ボリュームとなっておりますので、『ラダイト』をクリアされた方はぜひ、お手に取ってみてください。 ■DL先 (BOOTH様のサイトへ遷移します)
女の言うまた来た、という言葉がセライルの耳に引っ掛かった。確かあの老人は「セライル」という名前を、まるで護符か何かのように語っていたが、以前にも自分と同じように、透明病になりたくて(あるいは他のあらゆる望みを抱えて)、塔の中へ入った人間がい…
塔の中は黴臭く、入った瞬間にセライルは何度か軽く咳き込んだ。扉はギイと音を立てて閉まり、再度開けようかとドアノブに手をかけたが、彼女は少しの思案の後に断念した――塔の外へ出た際に、地上がどうなっているか皆目見当が付かなかったためだ。 入り口は…
「…時計塔」 しばらくして老人はぽつりと言った。 「色彩の国は、あの時計塔の中にある」 Aは驚いた顔で老人を見詰めた。絵本の中で見たシキサイの国が、あんなおどろおどろしい洞窟のような塔の中にあるなんて!赤茶色のレンガには幾つも亀裂が走っていて、…
――時計塔の扉を開けよ、 時計塔の扉を開けて、 眠る死者の声を聴け。 荒地を歩く日が何日も続いた。何べん歩いても、周りの景色は静止したように変わり映えがしなかった。空を見れば紫色と灰色の入り混じった、平たい形の雲が何層にも重なっていて、雨も晴れ…
とつん、とつん、と杖の音が響く。そのすぐ後ろをAの小さな靴が、ぱたりぱたりと追いかける。振り返れば花鳥の里はもうすっかり遠くにあって、光る煙のようにぼんやりと浮かんでいる。Aの靴は砂埃にまみれて白く、右の足首にはいつの間に出来たのだろう、3…
――例えば、リストカットへの依存をやめられない人がいたとして、彼あるいは彼女に「自分を傷付けるのはやめなさい。そんなことをして何になる」などと言葉を向けるのは、全くナンセンスな真似だと思う。なぜなら、彼らは他ならぬ自分自身を傷付けたいから手…
センター街の路地を無言のまま数分歩いて、行き付けの店の奥へと向かい、腰を降ろす。初めてここへ来た時と、変わり映えのしないメニュー。客足もまばらで、あたし達の他には二、三人くらいしかいない。しかしそんな所が気に入って、通い続けていた――この人…
その日は久しぶりに夢を見て、それが何とも奇妙な、寝覚めの悪いものだったから、朝が来てもあたしの身体は死んだ魚のように硬直していて、皮膚はひんやりと冷たかった。 あたしは砂漠の中にいた。身体はまったく動かず、手指ひとつ恣に出来ない。あたしは一…
自宅に帰ると叔母がいて、カップに入った紅茶を啜っている最中だった。私が病院へ出掛けている間に、自分で棚からティーバッグを取り出して淹れたのだろう、亡き祖母の愛用していたと言われるアッサムの茶葉が湯気と共にゆらゆらと立ち昇っている。 「佳織ち…
駅前の商店街を抜けて左に曲がり、大きな車道沿いに真っ直ぐ進んだところに、目当ての病院がある。巨大な駐車場からはエンジンの唸る音が聞こえ、向かいの公園からは、母親に叱られでもしたのか、幼い子供の泣き声が響いてくる。それらをくぐり抜けるように…
髪を染めるという作業は、想像していたよりずっと呆気ないものだった。 連日の寝不足のせいか、施術の間はずっと舟を漕いでいて、薬品の鼻につくような独特の臭いに顔をしかめた事を除けば、非常に記憶が曖昧だ。カラーリングが完全に終わったときに漸くパチ…
Aは少しばかり唇を噛んで俯き、未発達な両の手を腰の横で強く握りしめた。『とうめい病』が恐ろしい病であることを、彼女はとうに知っていた――『屋根付きの場所』に時折訪ねてくる、椅子に座る音のうるさい、宝石だらけの女が、その病気について憎々しげに語…
「何をしているんだい」 ふと、今にも消え入りそうな、弱々しい嗄れた老人の声がAの背中に向けられた。Aは振り向いて答えた。 「手紙を捨てているの」 「――ほう」 老人は興味深そうな返事を洩らすと、しみと皺だらけの右手を、伸ばし放題の白い顎髭に当てた…
Aは自分の本名を知らない。まだAが「屋根付きの場所」にいた頃に、油のしみの付いたエプロンを巻いた女が何やら、がなり立てるような声で自分の名前を叫んでいた記憶がある。しかしその輪郭をなぞろうとする時には決まって、エプロン姿の女の血走った眼付き…
それからというもの、あたしは家から「追放」を食らうたびに、この秘密の海岸へ来ることを繰り返した。ハルヤ、と名乗った金髪の男の子はいつもふらりと現れて、時々澄紀やレンリといった友達も連れて来てくれた。 初めのうちは挨拶をするだけでも声が震えて…